東洋占いの五行思想にある「相生・相剋・比和」という3つの相関関係は、相互に影響し合って存在。「相生」とは、生じ生じられる(相手を助けるような相手から助けられるような関係)、「相剋」とは、剋し剋される(相手をやっつけるような相手からやっつけられるような関係)、そのいずれでもなく生じ合いも剋し合いもない(友達のような関係)状態が「比和」。以上の3種類の関係性から、物や人など有形なものも、精神的な無形のものも、この三つの関係で成り立っていることを実証する行為が、占いの基本と言えなくもなく、あらゆるシーンに応用できる原理であろうかと存じます。

「木」は燃えて「火」を生じ(木生火)、燃え尽きた「火」は、灰「土」となり(火生土)、「土」が固まると鉱物「金」が生まれ(土生金)、「金」が冷えると表面に水滴「水」を呼び(金生水)、「水」は植物「木」を育てる(水生木)・・・・・五行は相生して、永久に永遠に循環する。

五行の順列の規律を作る(五角形)

植物「木」は、土中「土」に根を張り養分を奪い土台を築く(木剋土)、「土」は、「水」を堰き止め「水」を濁らせもする(土剋水)、「水」は、燃え盛る「火」すら消し去り(水剋火)、「火」は、剛鉄「金」をも溶かし(火剋金)、刃物「金」は、大木「木」さえも切り倒す(金剋木)。

相剋は、五行の順列の規律を破る(五星形)

相生関係は川の流れのように、上から下へと続く縦線の関係であり、過去から現在を経て未来へと受け継がれる、未来永劫戻ることのない一方通行の流れである。相剋関係は、相生関係の縦線に対して、横線の状態であり、相剋関係は、剋すものと剋されるものが同等の立場で行われるのが特徴。

同等の立場の代表例といえば、夫婦の関係である。夫婦という最小集団は、男性と女性が同等の立場で結ばれる横線の状態であり、相剋関係となる。剋される状態が大きければ、口争いとなり、喧嘩ともなるが、剋される状態が程良ければ、刺激にもなり、思いやりとなり愛情への昇華ともなる。喧嘩も愛情も相剋関係から生まれる

有形なもの無形なもの存在するすべてのものは、「生剋比」の三関係を持つのであり、前述した夫婦関係にしても、ときには喧嘩をすることがあったとしても、助け合う「相生」を日常としているであろうし、ときには、恋人気分に、友人感覚「比和」の状態になるなど、多くの夫婦から「生剋比」の三つの関係が見て取れるわけであり、「生剋比」は、万物の存在を確かなものとする証明ともなる。

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